投資スタイル | 天才バフェットと平凡な投資家

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投資のお手本を探す時、私たちは有名で実績を上げている投資家に教えを求めます。
もちろん世界で一番成功しているのはウォーレン・バフェット氏です。
日本なら孫正義氏でしょう。

彼らの教えは誰にとっても非常に参考になります。
投資についての考えは深く鋭く、姿勢を正される感じがするものです。
そして自分も彼らのやり方を参考に、方法を試してみようとします。

しかし、それは間違いです。

一流の投資家から学ぶこと

一流の投資家から学ぶべきことは、「方法」ではなく「考え方」だけです。

普通の投資家は誰かの真似をして成功することは出来ません。

バフェットがそのやり方で成功できたのは、彼がバフェットだったからです。
孫正義氏も同じです。

私たちは、彼らの考え方を参考にはできても、彼らの投資方法を実行すべきではありません。

考え方は大いに真似をすればよいですが、投資の方法は私たちが自分で考えつくしかありません。

バフェットは絶対真似できない

バフェットの投資方法は一見できそうに見えます。

バフェットのやり方は、言うまでもなく
「財務諸表を徹底的に分析し、また事業の将来性や経営者の人間性も分析し、確実に割安だと言えるタイミングで投資し、がっちり長期にわたりホールドすること」
です。

これはシンプルな戦略です。
一見、時間や労力さえ払えば誰にでも真似できそうに思えます。
しかし誰でもできるかと言えば、それは無理でしょう。

バフェットの卓越した知能

バフェットはたぐいまれな知能の持ち主です。
計算力、記憶力、理解力、などは桁はずれです。

小さいころから数を使ってゲームを考え出し、数学はお手の物で統計やファイナンス理論にも精通しています。

記憶力は、一度読んだ本はほぼ内容を覚えてしまい、一度大学の授業で教師が教科書を引用して言ったセリフに対し、「教科書~ページの何行目によると、それはこう書かれていたはずです」とその間違いを指摘したこともあるそうです。

理解力も、ずば抜けています。
秀才ぞろいのコロンビア大学のビジネススクールにて、彼らが一週間かかるほどの書物を、バフェットは一日で読み切るという事が日常茶飯事で、ルームメートは本気で悔しがり悩んだそうです。
また、 高校時代に、近所の図書館の金融関係の本は全て読み終わってしまったと言います。

ビジネスで築いた豊富な資金力

資金力があります。
たとえば専業投資家になる場合でも、日々投資に動かせるお金と、自分の生活費のため最低限守らなければならないお金は分けて考えるべきです。

投資家として、後者の生活費は配当収入だけで賄い、年間300万円ほどの配当金があれば十分だとします。

ふつう、今から上場企業に投資すれば株では配当利回りはいくら高くても3~4%程度です。
1億円投資してやっと年間300万円です。

専業投資家としてやっていく場合、この1億円を最低限の目安にしなければなりません。
これだけの資金を若い頃に築くことができるでしょうか。

バフェットは若い頃から資金力がありました。
もちろん、パートナーから信頼されて資金を任され、ファンドを立ち上げることができたという点もあります。

しかし、実は元々自身で小さなものから大きなものまで、ビジネスで資金を作ってきました。
バフェットは株式投資が有名ですが、意外な一面です。
これがあったから、若いころから投資活動に専念できたのです。

人生ほとんど投資

投資活動にかけている時間は並外れています
野球のことばかり考えている野球ファンの小学生と同じように、常に投資の事を考えています。

日常のほとんどの時間を、事業分析や情報収集に充てています。
午前から午後にかけては一応オフィスで自身の投資先のレポートをひたすら読み、時に電話で経営陣に確認します。

そのほか毎日のように更新される他の上場企業の決算書も目を通します。
夕食後はひたすら新聞・雑誌・本などありとあらゆるジャンルのものを片っ端から読みふけっています。
これを毎日です。

幅広く投資のヒントを探し、興味のある企業については深く調べぬく。
そのうえで投資している企業の数は数えるほどしかないのですから、その意思決定の慎重さには驚くばかりです。

この3点だけを持っても、「バフェット流投資方法」がそもそも常人向けではないことが明らかでしょう。

ソロスも本来の専攻は哲学
少しだけ触れておく、ジョージ・ソロスも大学時代は哲学専攻です。
しかし自身には哲学者になれるだけの才能が無いことに気づき、LES(ロンドンエコノミックスクール)に転向しました。

彼の理論は哲学を学んだ経験を活かし、人間心理の深い洞察が元になっています。
私も勉強してみたことがありますが、素人が真似できるものではないことが明らかでした。

著名な成功している投資家の方法を真似る前に、一流の投資家にはそれぞれ常人離れした強みがあることを知って、あなたの強みに合ったスタイルを探すことがおススメです。

(参考文献)
「スノーボール」

投資で成功するまでの時間は限られている

一流投資家の能力が無ければ投資で成功できないのかというと、そうではありません。

あなたの投資スタイルを確立すれば勝てる
自分の強みを生かすことができて、身の丈に合った投資方法を見つけ、それを徹底的に掘り下げればいいのです。
投資でもビジネスでも、成果を出すには考え方があります。

成果=能力×時間

これは非常に重要です。
能力も時間も限られていると考えれば、自動的に自分の生み出せる成果が分かります。

闇雲に色々な方法を試しても、ノウハウばかり知ることになって、実践的な投資能力が身につかないまま投資人生を終える可能性があります。

逆に、自分の求める成果目標をはっきりさせれば、「目標達成ためにはどれくらいの時間を費やさなければならないのか」分かります。
現実的に、ゴールから考えればよいのです。

一例を挙げましょう。

「バフェット流」では上場企業の財務諸表を徹底的に読むことを勧めています。
日本には約3500社の上場企業があります。
1年に1度出される有価証券報告書と、三度出される四半期報告書を全て読めば1時間かかるとしましょう。

それを5年分読めば5時間です。
全3500社すべてやれば、1万7500時間(=5時間×3500社)です。

1日3時間かけて、約16年かかります。

これだけでも大変なのに、財務会計や企業価値計算などの基礎もしっかり固めておかなければなりません。

普通の人にはできません。

自分の投資スタイルを確立

しかし、自分の投資目的が決まっていれば、より現実的な投資方法が見えてくるはずです。
バフェットのように何兆円もの資産が必要ないなら、こんな苦労はする必要はありません。

  • 「30歳の人が会社を辞めて自由に生活したいので、死ぬまでに必要な3億円が稼げればそれでいい」
  • 「60歳で定年退職間近だが年金だけでは不安なので月10万円だけあればいい」

前者なら、まだ日の目を見ていないが確実に収益を上げている、技術力のある中堅企業を集中的に調べればよいかもしれません。
後者なら、高収益で財務好調な高配当の大企業に退職金かラ2000~3000万円ほど投資すれば事足りるかもしれません。

成功した投資家と投資スタイル

「バフェット流」「ソロス流」などを参考にするのは良いですが、方法をむやみに真似てもケガをします。

彼らが成功したのは特別な才能と、常人は真似できない時間を費やしてきたからです。

彼らを真似て成功している人たちは、考え方を真似ながら、自分たちのスタイルを築くことに成功した人たちです。

レオス・キャピタルワークスの藤野英人氏は大企業にも投資していますが、強みは成長期待のある中小企業への知識です。

スパークス・グループの阿部修平氏もソロスの教えを活かしながら、主に日本株に絞っています。

実際、私はなるべく時価総額5000億円以下で、高い技術力やブランド力を持ち、高収益高財務で今後も需要の見込まれる中堅企業を好んで投資しています。

成長見込みのある若い会社に長期投資してキャピタルゲインを狙っているからです。

住友化学東ソーはそれぞれ時価総額が約1兆円と7000億円ほど度ですが(2017.9時点)、どちらももっと会社時価が低い時に見つけられればと悔やんでいます。

未来にこれだけ大きくなる若い企業を常に探しています。

まずはあなたの目標や能力・かけられる時間を考えれば、おのずとあなたに合う幸せな投資方法が見つかるはずです。

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