社外取締役のわかりやすい役割・要件・メリット

多人数でのミーティング

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村田さん

このページでは、社外取締役について、その意味や役割・要件・責任をわかりやすく解説します。

社外取締役の役割

村田さん

社外取締役とは、取締役のうち、会社とは独立している外部の人材です。

社外取締役に期待されてる役割とは、

会社と利害関係のない人材が会社経営に携わって、コーポレートガバナンスが機能しているかどうかチェックし、客観的で率直な意見をする

です。

社外取締役の要件

村田さん

社外取締役になるには、3つの要件を満たしていなければなりません。
  • 現在、業務執行に携わっていない
  • 過去10年以内に携わったことがない
  • 親会社あるいは兄弟会社の業務執行に携わっていない

(つまり、業務執行に携わらない)

村田さん

このように、あえて業務執行に携わらない社外取締役が求められる理由はシンプルです。
一番のメリットは社外取締役ならではの独立性です。

社外取締役

社内の取締役だけで統治する問題

村田さん

時に、会社の内部にいて執行に携わっていると、正常な監視の目を曇らせてしまう危険があります。

「業務執行に携わっている人物」は、「何らかの事業部との利害関係がある」を意味します。

すると、その事業部の利益代表になってしまい、その事業を縮小、切り離しするなどのネガティブな意思決定をすべき時に、利益代表だからという理由で事業を守る可能性が出てきます。

これは官僚の世界も同じで、官僚は自分の仕事を守るために社会的にはそれほど不要と思われる仕事でも、理由をつけて予算を引っ張ってこようとするのに似ています。

あるいは、事業が失敗し誰かが責任を取らなければならない時、その厳しい評価を自らに対してできるという保証はありません。

取締役は会社の経営や事業活動をチェックしなければなりません。
業務執行に携わると、本来自らがチェックする側であるのに、同時にチェックされる側にも回ってしまいます。

村田さん

これではチェックが機能しません。

社外取締役を登用するメリット

村田さん

その点、社外取締役は会社と直接的な利害関係を持たないので、監視機能ではメリットがあります。

社外取締役の役割を言い換えれば、「経営者や取締役までもが会社の価値を最大化するのを妨げるような事態を防ぐ」です。

社外取締役依存の問題

村田さん

もっとも、社外取締役の仕組みにも問題がないわけではありません。

たとえば

  • 社外人材であるために会社の内部事情に精通できていない可能性がある
  • 社内の微妙な利害関係の調整ができない

などです。

また、最近では、特に女性の社外取締役が求められているのに、男性と比べ相応しく有名な女性が少ないことから一部の女性に指名が殺到し、忙しさのあまり対応できず場合によっては籍だけを置くというケースもあるようです。

村田さん

どのような制度にも必ず穴はあるものですが、結局はやり方次第です。
取締役会には多様な目が必要なのは間違いなく、その中で外部の目を生かすという取り組みは評価することができます。
社外取締役のユニークな経歴
社外取締役になる人は、同業、異業種問わず他の企業の経営者、元経営者などが多いです。

しかし、ユニークな経歴としては警視庁出身者(米村俊朗氏:7&i)、検事(原田 明夫氏:住友商事)、弁護士(金子圭子氏:ファーストリテイリング)、学者(伊藤邦雄氏:ファーストリテイリング、7&iなど兼任、伊藤穣一氏:ソニー)、などのケースがあります。

 

また、現在では安倍政権が女性の活躍を進めていることにより、女性の取締役も増えています。

 

ただこれは引き受けてくれる女性の方がまだ少なく、掛け持ちや断らざるを得ないケースも多いようです。

村田さん

女性の社会進出がもっとしやすくなるよう期待します。
(2017年10月時点)

社外取締役になるには

村田さん

先ほど社外取締役の要件を紹介しましたが、それを満たしており、企業から求められ、株主総会で承認されれば社外取締役にはなれるものです。
  • 現在、業務執行に携わっていない
  • 過去10年以内に携わったことがない
  • 親会社あるいは兄弟会社の業務執行に携わっていない

近年のAI・グローバル化の風潮や、コーポレートガバナンスを強化しようと言う風潮によって、様々な経験や知見をもつ社外取締役は、非常に貴重です。

企業からすればそのような知見を抱える人材は是非とも社外取締役として迎え入れたいものですが、かといって公に募集できるような話でもありません。

社外取締役の打診は、まずは経営者や投資家などの人脈を通した内々のコネクションで探し、あるいはそれで見つからなければ非公開でエージェントに頼るケースが主流です。

「経営に近い取締役レベルの人材を探すのに、身内の人材でなくエージェントに任せることがあるのか」と疑問を感じるかもしれませんが、やはりビジネスも変化が激しい時代であるため、叩き上げなど身内の人材だけでは間に合わず、外部人材に頼る手段としてエージェントの知見を活用する企業も増えているのが現実です。

次のフィールドを求めている人も、ヘッドハンティングや人脈からの声かけを待つ受け身ばかりでなく、自らエージェントを活用してマッチングするケースも増えています。
特定分野の専門人材や、グローバル人材、経営クラス職経験者など何かに尖った人材は、思わぬ分野の企業から引き合いがあります。

そんな中、せっかく能力があるのに活躍のフィールドにいないのは社会にとっても損失と言えます。

少し大きな例ですが、三菱商事出身でローソンのトップも勤めた玉塚さんは、全く畑違いのセキュリティ関係の会社に移られましたね。

ソフトウエア検査企業ハーツユナイテッドグループの玉塚元一社長が6日、事業戦略を説明した。米2社との協業などを通じ企業向けセキュリティー事業に本格参入し、売上高を3~5年後に3倍の500億円に引き上げる目標を掲げた。
元ローソン玉塚氏、セキュリティーで第2の創業」2018/6/6 日本経済新聞


村田さん

ではどんなエージェントが良いのか」ですが、取締役クラスの案件を扱っているのはハイクラスに特化した転職エージェントが無難です。

村田さん

募集する企業からすれば、エージェントに頼る際は一般社員のヘッドハンティングとは違い報酬額も高く会社経営を左右するほど重要な社外取締役と言うポジションの人材を探す訳なので、エグゼクティブクラスに対応できる信頼できるエージェントでなければなりません。となると必然的に数は限られてしまいます。

案件数もエージェントの質も良いのは、以下になってくるでしょう。

  • リクルートエージェント
  • JACリクルートメント

リクルートエージェントは一般転職もありますが、エグゼクティブに特化したベテランのエージェントもたくさんいますし、案件数が多いと言う強みがあります。

(公式)リクルートエージェント

JACリクルートメントはリクルートエージェントよりはジャンルを絞っていて、管理職以上や専門職を得意にしている専門エージェントです。

(公式)JACリクルートメント

 

村田さん

他にもハイクラス求人はリクルート系のカーバービズリーチなどがありますが、どちらもヘッドハンティングによるオファー型で、転職エージェントと言うよりもマッチングサービスだと言う点は注意が必要です。

村田さん

もしあなたが知見を活かしてどこかの企業で社外取締役になりたい、と考えているのであれば、
  • まずは人脈を辿ってみる
  • 専門の転職エージェントを活用する

村田さん

と言うのが現実的な方法です。
バフェットのコーポレートガバナンスを英語で聴く

アナリスト村田

コーポレートガバナンスの定番本といえば、「バフェットからの手紙」でしょう。
数十年間、株主向けのアニュアルレポートでバフェット自ら綴っているメッセージです。

アナリスト村田

その原書の重要な部分がまとめられてるのがこの本ですが、オーディオブックで10時間分の音声をダウンロードして聴くことができます。
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