キャラクター紹介とお問い合わせはこちら。

【現代の科学的管理法】管理職必見!部下付合いが変わる人間関係論(科学的管理法)と新人間関係論

ミーティング

Pocket

中村教授

部下を持つマネージャーに知って置いて欲しい科学的管理法と、人間関係論新人間関係論について解説します。
この記事は経営の歴史にも詳しい、経済学の中村教授にお願いします!
よろしくお願いします!

アキ

中村教授

経営学の始まりは、実は「どのように部下(労働者)を管理して効率的に成果を生ませるか?」という管理者の悩みから生まれました。

中村教授

様々な研究者・実務家が実際の労働現場で研究を積み重ね、あらゆる仮説が生まれました。
その結果生まれた、人間関係論と新人間関係論を解説します。
  • 経営の父テーラーの科学的管理法
  • 科学的管理の効率主義と人間関係論
  • 現代版、新人間関係論とは

中村教授

過去の研究者の成果から、何らかのヒントが得られるはずです。
大学やビジネススクールなどで経営学の管理論を学んだ方は、おさらいがてら眺めてください。

人間関係論とは

中村教授

人間関係論とは、経営や労働の現場での、労働者の本性・性格についての仮説です。

科学的管理法が始まり

中村教授

戦略を実現するのは組織です。
組織は、従業員を機能させるための構造です。

従業員は機械ではありません。
人間であり、複雑な心を持っています。

経営者は従業員をやる気にさせ、最大限の能力を引き出すための場づくりを常に考えてきました。

人間をやる気にさせるためには、まず人間の性格がどのようなものであるのかを知らなければなりません。

産業が発達してきた20世紀から急速に、経営学や心理学が相まって、人間(労働者)に対しての研究が盛んになりました。
様々な仮説がうまれます。

フレデリック・テーラーアンリ・ファヨールは、「科学的管理法」を広め「人間を管理する」という点について功績を残しました。

労働者の感情や人間性までを配慮したわけではなく、どちらかと言えば労働者は機械のようにコントロール可能な存在だと考えていました。

人間関係論とエルトン・メイヨー

中村教授

管理という概念が主流だった中、エルトン・メイヨーは労働者の人間性や社会性にも焦点を当て、人間関係論を打ち出しました。

メーヨーは有名なホーソン実験で、労働者を様々な条件を変えて作業をしてもらい、どうすれば生産性が上がるか調査しました。照明の明るさ、作業グループの人数、休憩時間、待遇など様々な条件を変えます。

そうすると、意外な発見をします。

従来なら労働者は条件に応じて働く意欲が変わる打算的な存在だと考えられていました。

しかし、実は労働者はそう単純な存在ではなく、条件が悪くても懸命に働こうとする主体性があるとわかったのです。

また、孤立的に淡々と作業をこなすだけでなく、他者とも強調しようとする協働本能があるともわかったのです。

これは従来型の労働者像とはかけ離れ、経営に管理だけでなく労働者の人間性という新しい概念を導入したのです。

新人間関係論とは

中村教授

メイヨーに続き、労働者の管理による生産効率ばかりを追い求める研究だけでなく、労働者の人間性を研究しようとする学者が現れます。

そうして、メイヨーの人間関係論をベースに、新たな研究が次々と生まれることになりました。
この後発のものを、区別するためにまとめて「新人間関係論」と呼ばれます。

このページでは代表的な数名の理論を紹介します。

「未成熟・成熟モデル」 クリス・アージリス

中村教授

クリス・アージリスは、「未成熟・成熟モデル」を考えました。
これは人間は受け身で従属的な未成熟の状態から、徐々に能動的でリーダー的な状態に成熟していくという仮説です。

そして、労働者は与えられた職務だけでは満足せず、自発的に職務拡大を求め、参加型リーダーシップを発揮していくというのです。

また重要な概念として、人間はそれぞれ特性を持っているが、それらの人々が組み合わさって集団になった時は、単純な足し算ではなく、個性どうしの複雑なブレンドによって、まるで集団が新しい人格を持ったようになるというのです。

このことをアージリスは「人々は特性の総計」ではなく、「統合された全体」と言っています。

たとえばオーケストラは多くの楽器の組み合わせです。
バイオリンやピアノを独立した音として聞けばそれぞれ味わいがあるはずですが、オーケストラになった途端、まったく新しい印象を与えるのと同じです。

つまり、個々人の人間性を把握することと、集団の人間性を把握することは全く違うため、人間性を読み解くことの複雑さを主張しています。

組織の罠」 クリス・アージリス

「X理論・Y理論」 ダグラス・マクレガー

中村教授

ダグラス・マクレガーは、有名な「X理論・Y理論」を考えました。
  • X理論とは、「人間はもともと労働に消極的で非協調的だ」という、いわばネガティブな見方です。
  • Y理論とは、「人間はもともと労働に積極的で、主体的・協調的だ」というポジティブな見方です。

そして、人間はX理論かY理論のどちらかに分かれるという仮定です。
そのうえで、マクレガーは企業訪問して、管理者の管理方法を観察します。

管理者自身が労働者をXYのどちらだと見做しているのかを確かめると、このようなことが分かりました。

管理者が労働者をX型と見做していれば労働者はX型らしく振る舞い、Y型だとみなしていればやはりY型らしく振る舞う

これは思い込みサイクルと呼びます。

もし労働者に主体的に働いてほしいなら、管理者が「労働者はY型である」とみなすことがスタートだというわけです。

マクレガーの理論は労働者の性格ではなく、管理者の価値観に焦点を当てた点が斬新です。
単なる飴とムチでは不十分で、管理者として人間性の在り方がだんだん浮かび上がってきます。

今でこそ「鏡の法則」などという言葉を聞きますが、そのような心理学は古い経営管理論にもあったのです。

「衛生要因・動機づけ要因」 フレデリック・ハーズバーグ

中村教授

ハーズバーグは労働者を動機づけるものは何なのかを調べました。
そしてふたつの要素があることがわかりました。
  • 衛生要因
  • 動機づけ要因

衛星要因とは

中村教授

衛生要因とは、それを満たしているからと言ってより意欲がわくわけではないが、それを満たしていないと生産性に悪影響があるというものです。

たとえば

  • オフィス環境でパソコンや文房具が揃っている
  • 照明が切れていない
  • トイレがある

 

ごく当たり前の最低限のことです。

コピー機が壊れていれば生産性に悪影響が出ますが、正常だからと言ってやる気が湧いてくるというものではありませんね。

動機付け要因とは

中村教授

動機づけ要因とは、それを満たしていないからと言って生産性に悪影響があるわけではないが、もし満たしていれば意欲がわくというものです。
  • 高い役職
  • 責任ある仕事
  • 注目される仕事

限られた労働者だけに与えられる特権です。
サプライズで急に部長へ昇格という辞令を受ければやる気が湧きますが、機体していない時に何も起こらなければ、特にやる気を失うというわけではありませんね。

給与・報酬は衛生・動機付け要因どちらか
ところで気になる給与・報酬ですが、これはある程度までは動機づけ要因ですが、一定程度を超えれば衛生要因になります。

つまり、ある程度まではお金によって生産性を高められるが、それだけではいつか息詰まるということです。

社長職などは、たとえ10億円もらってでもその仕事ぶりからすれば割に合わないと感じることもあると思います。
それでもやりがいをもって職務に人生を捧げる経営者を見ると、彼ら彼女らを突き動かすものは報酬だけでないと感じます。

明らかになったのは、

  • 労働者は複雑な精神を持つ人間なのだから、従来型のアメとムチだけでは労働者を動かすことはできない
  • そして人々を管理するための唯一最善の方法はない

ということです。

中村教授

つまり、管理者に求められるのは、様々な個性を持ち、状況によって変化する人間に、臨機応変に対応する人間性だということです。
ここから、管理者のリーダーシップのあり方が、単純なものではないのだということが理論づけられてきます。

人間関係論はマネジャーを問う
このように、フレデリック・テーラーの「科学的管理法」という人間=ロボットのような考えから、管理の概念は変わってきました。
労働者の人間性に焦点が当てられ、徐々にマネジャー自身の人間性を問うような管理の話になっていきます。

現代においても、「部下はどのように管理されるべきか?」ではなく、「私は管理者として恥じない資質を発揮できているだろうか?」という考え方のマネジャーが、意外と信頼を得ている気がします。

中村教授、ありがとうございました!
私も会社員時代、そんな上司が欲しかったです……(切実)

アキ

科学的管理法と人間関係論・新人間関係論のまとめ
1 労働者の本質は、主体性、協働性、人間性である。

2 のちに発展した新人間関係論では、

  • 「未成熟・成熟モデル」で人間は段階的に人間性を身に着けていく
  • 「X理論・Y理論」でマネジャーの態度が労働者に反映する
  • 「衛生要因・動機づけ要因」でモチベーションが上がる要素と下げないための要素の区別
などが考えられた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。