【初心者向け】会計・簿記の勉強方法とおすすめ本や学習アプリ

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こんにちは、アキです。
この記事では、会計勉強するためのコツや、独学方法、オススメの本・アプリを紹介します!

アキ

一冊ずつ、独学するヒントとして本・アプリの簡単な解説をしています。
それから、簿記が苦手な人でもこれだけは知っておいてほしい、ゼロから会計を学ぶコツも紹介します!

アキ


この記事では、財務や会計に詳しい、投資家の朝倉君に聞きます。
よろしくお願いします!

アキ

トレーダー朝倉

よろしくね。

トレーダー朝倉

まず初めに言っておきたいことは・・・
大学生や若手ビジネスパーソンなら「簿記の授業がつまらない」とか「簿記が退屈で興味が持てない」という人もいるかもしれない。
それはある意味当たり前のこと。
え、私も簿記が苦手だなーと思ってたんですが、普通なんですか?

アキ

トレーダー朝倉

簿記は仕訳ばかりの機械的作業だからね。
決まり事も多いし。

トレーダー朝倉

でもはっきり言っておきたいんだけど、簿記と会計(アカウンティングとも)は違う!

トレーダー朝倉

会計は、企業の中で起こっているストーリーがわかる面白いものだ。

トレーダー朝倉

どんな職業でも、数字で会社の状態を語れる力は重宝されるよね。
会計はどんな業種でも国でも共通の言語で、数字と論理で経営の分析ができるようになる。
財務・経理関係でないビジネスパーソンも会計を学ぶ必要があると思いますか?

アキ

トレーダー朝倉

僕はそう思う。
もちろん、投資家としても同じ。

トレーダー朝倉

会計は企業の状態を定量的にあらわす、基本中の基本だ。
売上高目標や利益目標を数字で立てない経営者はいない。
目標のために、「顧客を何人獲得して何個商品を売るか」も当然考えるよね。
SEでも、単価や工程が命。

トレーダー朝倉

会計を知らないで経営を語っても、それは体重計に乗らないでダイエットするようなもの!
経営者や経理部や財務部でなくても、基礎を知っておくだけでも業務に役立つこと間違いなし!
なるほど!
では健康的な体型をキープするためにも会計について教えてください!

アキ

トレーダー朝倉

・・・(あれ、伝わってないな)

会計の勉強の面白さは、決算書の数字や用語から、企業の内部で起こっているストーリーを読み解けるようになることです。
会計を学んでいくと、企業の状態を数値・経営指標に基づいて、定量的・定性的に分析できるようになります。
そして、実務的なビジネスパーソンとして企業価値の向上を目的にした経営戦略上の意思決定に必要な力を身につけることができます。

--トレーダー朝倉

社会人・学生でも独学できる!会計を学ぶコツ

それではまず、会計を勉強するコツを教えてください。

アキ

トレーダー朝倉

りょうかい。

会計を生かすためには、基礎知識の型と、直観的な会計センスが大切。
どちらもバランスよく身につけると、仕事で定量的な議論ができるようになるし、経営分析もできるようになる。

ではその会計スキルを身につけるために、勉強の仕方では何を意識すると良いのか?
その大事なポイントは3つだけ!

  • 完璧主義でなく7割主義
  • 会計に必要な用語と数字の型をつける
  • ケーススタディの数を重視

会計用語や経営指標はまず「7割」理解する

トレーダー朝倉

会計の勉強では、最初から損益計算書や、貸借対照表、それから「利益」の種類とか、様々な用語や型がいきなり登場する。
もちろん会計指標とか財務三表の流れは大切だけど、まずは完璧主義ではなく7割で良い。

正直初めは退屈。
「これを覚えて何の意味があるんだろう?」と疑問を持ちながら勉強を進めるのは大変。

本当はすごく面白いのが会計なのに、退屈な基礎知識を行儀よく順番に覚えていくと、最悪途中で妥協するよ。
もったいない!

トレーダー朝倉

歴史の勉強で、いきなり年号や歴代首相の名前だけを覚えてもきついでしょ?
2秒で眠る自信はありますね。

アキ

トレーダー朝倉

それが普通だ。
会計は葉も大切だけど、全体の幹・枝の流れが分からなければ全く退屈だからね。

とにかく先に進んで、わからないところがあれば、その都度また財務諸表の基礎に戻る。
初めは基本用語や指標は6〜7割くらいのざっくりとした理解で、次の勉強を進めるのが良い。

気になった時に学ぶため記憶に定着しやすいし、何より一番大切なケーススタディの数をこなすことにつながる。
そうすればいつの間にか用語も、流れも、どっちも分かるようになってるはずだよ。

7割、7割……と。

アキ

会計の基本の型をつける

トレーダー朝倉

「7割主義」と言ったところで、では会計の何を勉強するのか?
まずは、会計の基本的な型を身につけるのがポイントだ。

型とは、財務三表の読み方や、会計指標のこと。

ところで財務三表とは「決算書」「財務諸表」「有価証券報告書」とも呼ばれて、具体的にはこの三つ。

  • 貸借対照表(BS)
  • 損益計算書(PL)
  • キャッシュフロー計算書(CFS)

例えば「貸借対照表(B/S)・損益計算書(P/L)・キャッシュフロー計算書のどこに何が書いてあるのか?」は、なるべく早く身につける。

「B/Sの左が資産で上から流動資産、固定資産、右上が負債で右下が純資産」
「P/Lの売上から原材料を引いたものが粗利で、人件費や雑費、減価償却を引いたものが営業利益、経常利益はさらに支払い利息、それから税金を引いて……」
など。

それから、会計指標なら「自己資本比率」「流動比率」など、少しづつで良いので簡単な意味や計算方法も覚えてしまう。

財務三表の読み方が少しわかるだけでも会計が理解できて楽しくなる。
7割主義で、ざっくり覚えてしまおう。

決算書を読みケーススタディの数をこなす

トレーダー朝倉

そして一番重要なのが、とにかく決算書をたくさん読むこと!
投資の神様ウォーレン・バフェットも「決算書の分析を上達させるためには、とにかく財務諸表をたくさん読むこと」と繰り返し言っている。

語学で言えば、単語の語源・文法の知識マニアにならなくてもとりあえず外国人と意思疎通が出来るように、
会計でも基礎知識はほどほどに、むしろケーススタディでしか身につけられないセンスが大切だからね。

具体的な方法だけど、初めは入門書のケースに従って読み進めていく。

良い本では、「なぜその会計数値に着目するのか?」「決算書から具体的にどんなことが言えるのか?」という「会計の思考の型」を教えてくれる。
良い本はあとで紹介しよう。

ケースの本を数冊読めば、いつの間にか基本的なパターンは身についているはずだよ。

そして、「収益性や効率性、安全性などが何となく分かるようになってきたかなー」と感じれば、自分で気になる企業を調べて見るのが良い。


トレーダー朝倉

会計の勉強を続ける上で、これだけは忘れないで欲しい。
ビジネスパーソンにとっての会計の勉強では、基礎知識と、知識を使いこなす会計センスの二点がとても重要だ。
会計を勉強するコツ
  • 完璧主義でなく7割主義
  • 会計に必要な用語と数字の型をつける
  • ケーススタディの数を重視

会計の初心者が基礎知識を学ぶ!入門本

トレーダー朝倉

順番に紹介していくけど、「基礎から応用までのアカウンティングをケーススタディ形式で学べるフランクな教科書的」書籍、「用語・規則の説明は極力絞り直感的な会計センスが分かる」書籍、それから動画形式の教材も紹介しよう。

実践的なビジネスの教科書「グロービスMBAアカウンティング」

トレーダー朝倉

グロービスシリーズは、基礎から学びたいビジネスパーソン向けの教科書的な書籍。

会計の型と、センスをどちらもバランスよく、ケーススタディも織り交ぜながら順番に学びやすいのが特徴。

トレーダー朝倉

会計の専門家を目指さない人にも、ぜひ読んで欲しい内容。
経営状態の分析や、経営・事業の意思決定にも使える会計の知識が学べる。

会社組織は論理と数字で動く訳だけど、そのための基礎的なアカウンティングの力が身につけられる点が魅力。
的確な数字を使えるようになるだけでも、説得力は全然違うからね。

私も会計数字を使いこなして、アナリストの村田さんのようにかっこよく話せるようになりたいです!

アキ

トレーダー朝倉

本の構成だけど、前半で財務会計、後半で管理会計と分かれている。

前半の財務会計では会社の収益・効率・安全性を経営者視点で分析するための考え方。

後半の管理会計では経営・管理者が、会計数値から組織の改善を行うための実用的方法。

全体として、実在の企業事例も使いながら、「経営」の視点で会計を学べる。
なので専門家になりたい人も、そうではない人も、スキルアップしたいならまず読んで損はない一冊だと思う。

簿記2級・3級がオンラインで!「スタディング」

トレーダー朝倉

スタディング(STUDTing)とは、動画/音声講義、テキスト、模擬試験などがオンラインでまとめて受けられるサービス。
簿記は2級と3級に対応している。

スマホやタブレット、PCなどで好きな時に学び、テストでしっかりアウトプットができるので効率的。
忙しいビジネスパーソンでも通勤時間やスキマ時間などを有効活用できる。

スタディングは簿記や中小企業診断士など特定のコースに特化していて、簿記という公的資格の取得が目指せる。

簿記のカリキュラムは以下の3種類。

  • 簿記3級合格コース(3,480円)
  • 簿記2級合格コース(17,980円)
  • 簿記3級・2級セットコース(19,980円)
3級は比較的すぐに取得できるが、2級は社会人なら半年くらいの時間は必要かもしれない。
せっかく取り組むなら、一気に学ぶことができる3級・2級セットコースがおすすめ。



ストーリーで会計センスが身につく入門書

トレーダー朝倉

マンガのストーリー形式で会計の役割をざっくりと理解することができる。
内容は非常にシンプルに、「これ以上削れない」というくらい濃縮されている。

「簿記の知識不要! 超高速・会計勉強法 ポイントは財務3表のつながりだ!」国貞克則

トレーダー朝倉

マンガとはいえあなどるなかれ。
会計は、財務三表を視覚的に捉える」という手法は本当にわかりやすかった。

多分会計ができる人は無意識のうちに、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の三表を自動的に組み立てている。
それで会計数値を見て頭の中で「負債」「利益」「売上」などのボリューム感から企業の経営の流れを把握していると思う。
この本では、ゼロからの初心者でも直感的に分かりやすい作りになっている。

特にROEと、収益、効率、財務比率という4つの軸から経営状態を分析する方法はよかった。

ただし、デメリットはあくまでも会計に興味を持ってもらうための作りで、基礎知識などがごっそり削ぎ落とされている点。

あくまでも「会計とはなにか」の導入として、「会計は企業経営にとって役立つもの」「会計は視覚的に」というセンスやコツを掴むもの読み物として紹介。

 


トレーダー朝倉

マンガを読んだ後に、同じ作者の書籍を読むのがオススメ。
これはボリューム感も難易度も、入門的。

「ストーリーでわかる財務3表超入門―お金の流れで会計の仕組みが見えてくる」国貞克則

名物講師の「簿記を知らない人向けの会計セミナー」

トレーダー朝倉

やっぱり動画やセミナー講義も良い」という人や「どうしても書籍が苦手」という人は、セミナー動画も良いかも。
これは、大阪を中心に活動する名物講師によるもの。

トレーダー朝倉

何が良いかって、
とにかくわかりやすい!

講師のハリー吉田氏は、商社出身。
海外子会社や取引先の決算書を読み解いて、経営上の問題がないか、与信(つまり融資)できる状態かどうかを見抜く実務のプロ。

大阪を中心に開催される勉強会「決算書の読み方セミナー」は低価格とわかりやすさが売りで、長く人気を集めている。

教材の紹介ページで動画で和やかな雰囲気が分かる。
ぜひ一度見て確かめてほしい。

テーマは倒産リスクや安全度という最も重要な要素の読み解き方。
その他にも、収益性や運転資金の余裕などのテーマも。
日本航空(JAL)、オリエンタルランド(ディズニーランド)、シャープなどのケーススタディもある。


セミナー教材は二種類で、
90分の3000円の教材「決算書の読み方、財務分析(入門)講座」と、
3時間14,800円の教材「世界一わかりやすい決算書の読み方、財務分析 DVD教材」。

普通、専門的な学校に通えば数十万円かかるし、数ヶ月のセミナー講義を受ければ数万〜十数万円かかるけど、それと比べれば圧倒的に安いし、
DVDだから後で何度も視ることができて、テキストが手元に残るメリットはある。

 

トレーダー朝倉

下の教材は、簿記に興味が持てない人やついていけない人が、楽しく会計を学ぶための駆け込み寺だと思ってる(笑)

経営哲学のような会計書「稲盛和夫の実学―経営と会計」

トレーダー朝倉

現代の経営の神様、稲盛和夫氏による経営への持論。
稲盛和夫さんは京セラやKDDIの創業者で、ベストセラー「生き方」などで有名。

「稲盛和夫の実学―経営と会計」

トレーダー朝倉

会計の知識が学べるというよりも、「実は結構あいまいな会計の規則に対して、どうすれば誠実に企業の状態を表すことができるのだろう」という苦闘の中で培った会計観が垣間見れる。

実は会計はあいまいなもので、決算書にはその会社の文化や経営者の考え方がとてもよく現れるもの。
これから会計を学ぶ上で、どのような価値観を持つべきかというちょっと青臭いが大切な話を聞いておくことは損はないはず。

前半は、20代で京セラを創業してから成長していく過程で、会計の素人だった稲盛さんがプロの経理部長を雇って経理処理を任せていくわけだけど、納得できない会計のルールに「なぜ」をしつこく問いかけて行きながら、企業会計の在り方を模索していった経過が描かれている。

後半ではセミナーで、中小企業の経営者からの質問に稲盛さんが答える対話形式。
経営に対する誠実な姿勢が見て取れる。

会計は結局は現状の経営状態を分析して、企業価値の向上に役立たせるために使うのが最大のポイント。
そのための、血の通った議論は本当に勉強になる。

中級レベル以上の会計を身に付けたい

トレーダー朝倉

ここからは、ある程度基礎知識がある人向けに、さらにクリティカルな会計思考を身につけるようになるための本を紹介する。

「財務諸表分析」桜井久勝

トレーダー朝倉

一つ一つの用語について、順番に解説されている、体系的な用語集。

 

大学の先生が書いているが、平易な言葉遣いのためとても読みやすい。
会計の専門用語はあるのに、他の用語とのつながりや役割もきちんと省かずに書いているため意外と読める。
難しいことを初心者にも分かりやすく、という良書。

ビジネスパーソンとして財務会計の知識を身につけたいならずっと手元に置いておきたい一冊。
できれば入門の時からあっても良いが、初めから順番に読み進めるには根気がいるため、ある程度入門的な本を2〜3冊読んでいる人に良いかも。

 

「企業価値を創造する会計指標入門」大津広一

トレーダー朝倉

会計を切り口に、企業分析を深いレベルで行えるようになる良書。

「戦略思考で読み解く経営分析入門―12の重要指標をケーススタディで理解する」

  • なぜその会計指標が大切なのか?
  • その会計指標から企業のどのような姿が見えるか?
  • 企業の姿はどう評価すべきか?

そして、「企業価値を高めるためにどのような財務戦略、経営戦略が必要か?」
あるいは投資家目線なら、「現在の株価は、企業価値に比べて割安なのか?」「企業価値向上のために、経営者には何を求めるべきか?」というクリティカルな分析ができるようになる。

ある程度会計の流れや基礎的な用語の知識がついて、会計を経営やビジネスにも活かせるような実践的な思考ができるようになりたいなら、まずはこの一冊を手にとってほしい。

単に会計用語の解説ではなく、十数の経営指標・会計指標をテーマに、一つの企業を掘り下げて分析する形式。
本書を通して一貫して「企業価値」が思考の軸に据えられている。
例えば、株価や小手先の財務テクニック的な話ではなく、むしろ健全な企業経営によって企業価値を高めるための実務的な考え方がテーマになっている。

会計の勉強を続けるうち、いつかは会計を「学ぶ」から「使う」ステップになるが、その時の思考の支えになる。

こちらはより基礎的な内容。
古いが、内容の素晴らしさは今でも通用するもの。

「企業価値を創造する会計指標入門―10の代表指標をケーススタディで読み解く」

 

ただし中級レベルのため、用語の丁寧な解説がその都度あるわけではない。
ある程度の基礎知識があることが前提になる参考書。

まとめ。会計・財務の勉強のコツ

お疲れさまでした。

アキ

難しくて苦手意識がある会計でしたが、実は企業で起こっている姿がストーリーとして分かる、面白いものなんだと感じました。
それから、ビジネスパーソンなら数字と論理で経営を語るための強力な武器になるとも感じました。

アキ

ぜひ、気になるものがあれば試して見てくださいね。

アキ

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